Dance with Tech

プログラミングとか学んだことの備忘録ブログです。

「会社を変える分析の力」を読んで"分析"の本当の意味を理解したかも

読んだのはこれ↓

会社を変える分析の力 (講談社現代新書)

書籍自体はページ数も少なく、割りとサクッと読めます。

 

ちゃんとした読書感想の投稿は、「V字回復の経営」以来約3ヶ月ぶりです。

 

読んだキッカケ

最近、社内の人に「◯◯のデータ出してよ」とよく依頼されます。

で、僕は「はいはい分かりましたよっと」みたいな感じで渡すのですが、ふと感じたのです。

今渡したデータって本当に役立ってるのかな?

そんな矢先に、僕がNewsPicksでフォローしているドコかのエライ人が、

今回紹介する本をオススメしていました。

 

本書が訴えていること

分析の価値

とにかく一貫して、意思決定に使われない分析は価値が無いと書かれています。

もうしつこいくらいに。

本書で言う分析の価値の定義↓

「分析の価値」=「意思決定への寄与度」×「意思決定の重要性」

データ分析の成果は、報告書の厚みでも、高度な分析手法でも、データの規模でも無く、

何が分かったか、それは意思決定にどう役立つのか、それだけ。

 

分析モデルの前提

例えば、ビールの出荷量は気温に影響すると考えた場合、

 「月間ビール出荷量=a×月間平均気温+b」

というモデルになります。

しかし、この場合、

  1. ビール出荷量に対する湿度や休日数の影響は無視している。
  2. ビール出荷量と気温の非線形な関係は無視している。
  3. 当月のビール出荷量に対する前月気温の影響は無視している。

ということになります。

つまり、やろうとしている分析で、

何を捨てているのかを忘れないようにしないといけません。

この前提がひっくり返ったら元も子も無いですからね。

 

"分析"の範囲

「分析した結果こういうことが分かったね!」で終わりではなく、

得たデータをどのように使わせて、会社にどのような影響を及ぼしたかまでが分析とのこと。

 

フォワード型分析者になろう

上述したことに繋がりますが、

本書では、データ分析だけ行う分析者のことをバックオフィス型分析者と呼んでいます。

逆に、自ら分析するべき課題を見つけ、実際に分析し、データを使わせるところまでやる分析者のことをフォワード型分析者と呼んでいます。

分析にフルコミットするのではなく、その前後にも手を広げていける人が、データ分析でビジネスを変えられる人と書かれています。

 

まとめ

データ分析(者)の定義がガラッと変わる1冊でした。

僕は純粋なデータ分析者ではないのでまだ良いのですが、本職の人が読んだら結構意識が変わるんじゃないですかね?

本職の人にこそ読んで欲しい本です。

 

少なくとも僕は、次また「◯◯のデータ出してよ」と言われたら、

そのまま結果だけ返すのではなく、「何に使うのですか?」と聞いたり、

「それだったらこっちの方が良くないですか?」とプラスαで返せるようにしたいです。

会社を変える分析の力 (講談社現代新書)

会社を変える分析の力 (講談社現代新書)