聲(声)の形というマンガが素晴らしいのでイマスグ読むべし
7巻で完結なので、正月に一気読みしました。
前半は漫画の紹介を書いて、後半はレビューというか感想を書いてきます。
ネタバレはしないように書きます。
概要
あらすじ
聴覚の障害によっていじめ(嫌がらせ)を受けるようになった硝子と、
彼女のいじめの中心人物となったのが原因で、周囲に切り捨てられ孤独になっていく将也の2人の触れ合いを中心に展開し、人間の持つ孤独や絶望、純愛などが描かれる。
-Wikipediaより
作品について
- このマンガがすごい!2015 オトコ編 第1位
- 全7巻でアニメ化も決定済み
- 作者は大今良時さん(女性)
- 内容が重いため一時は掲載が見送られた
- 題材はいじめ
- "いじめていた側"が"いじめられる側"になってしまう
- 「人と人が互いに気持ちを伝える事の難しさ 」が作品のテーマ
感想
普段マンガは、ジャンプと以前紹介したキングダムくらいしか読まないライトユーザーなのですが、抵抗なくスラスラと読めました。
とにかくリアルに、そして細かく一人ひとりの心理が描かれていて、とても感情移入してしまいました。
過去を振り返って後悔して償おうとするのですが、それは相手が求めている償いではなかったり、そもそも過ぎた時間なので償うことも出来なかったり。
歳をとって少し大人になり、お互いに理解しようとするのですが、それも空回りして違う方向に進んでしまったり。
その辺りの人間らしさみたいものがとても豊かに表現されています。
中でも特に凄いと思ったのが、いじめていた側がいじめられる側に変わる瞬間。
もう周りは我関せずのように手のひらを返して、いじめていた側を糾弾するんですよ。
SNSでもよく話題になりますが、バカッターが出てくると一斉にその人を批判しますよね。
確かにやっちゃったことは悪いことが大半です。
でも第3者がそれに対して、安全なところから当事者に、正義を振りかざして攻撃するのは少しオカシイです。
気づくといつの間にかに、自分たちがいじめる側になっているんですよね。
それに気づく機会を得られる漫画かなと。
いじめの話以外(繋がっているんですが)にも「どこからが友達?」、「どうなったら友達?」、「みんなおれのことバカにしてんだろ?」みたいな、思春期ならではの苦悩も描かれています。
他には、誰もが一度は経験したことがあるようなシーンが、さりげなく織り込まれていたりします。
具体的には、学校を休んだ日に友達がプリントを届けてくれたり、昨日まで話せなかった奴といきなり仲良くなったりなど。
この辺りは、こんなことあったなー何て懐かしみながら読んでいました。
ちょっと辛辣な内容ですが、学校の図書室とかに置いてみると良いんじゃないかと思いました。