「V字回復の経営~2年で会社を変えられますか~」が超絶面白かったので感想を書くよ
読んだのはこれ↓
読んだキッカケ
シナジーマーケティングさんのブログでヤフーの高田さんが、
以前読んだときに面白かった「イシューからはじめよ」と一緒に紹介していました。
他人が勧めてる本の中に自分が面白いと思った本が入っている場合、
大体は自分に合うので素直に読むようにしています。
概要
ターンアラウンドスペシャリスト(事業再建コンサルタント)である三枝匡さんが、
過去にかかわった日本企業5社の事業改革を題材にしたもの。
簡単に言うと、三枝さんが過去にコンサルした5社の話をミックスした、
ほぼノンフィションのフィクションストーリーです。
書籍にも出てきますが、V字回復させた人物と言えば、
他にはJALの稲盛和夫さんとか、ハウステンボスを再建させたHISの澤田秀雄さんとかですかね。
心に残った部分を抜粋
よく計算された総合的アプローチと具体的行動の切り口を経営者が用意し、
そのうえでトップ自ら矢面に立つ覚悟で社員の既成価値観を突き崩していかなければ、実際には何も起きないのである。
→「危機感を持て」とか「当事者意識を持て」と言われたところで、対して社員に効果はないんですよね。
ミドルが問題を他人のせいにしたがるのは、ミドルが自分の裁量で解決できない問題があまりにも多いからである。
ミドルを動きやすくしてやれば、組織は急に元気になる。
→これは大企業だけでなく、中小企業にもある話ですね。
分かっていてもなかなか改善が出来ない気が。。
下の者が妥協的な案を固めてしまう前の、多少まだ生煮えという段階で、積極的に下に入り込んで、本来とるべき戦略や基本思想をインプットしてやらなければなりません。
→「高みの見物」ではダメということですね。
カルロス・ゴーンも、来て早々かなりの社員と面談を行ったそうです。
若手が事業戦略にかかわる問題を提起しても、
上司は「まず自分で手のつけられるところから始めよう」とか、
「君自身がしっかり努力することが先じゃないのか」と説教するわけです。
しかし、そこに上司の逃げがあると私は思います。
経営レベルで抜本的に構造を変えなければ直しようがないものを、
個人や狭い職場の改善に話をすり替える人が多い。
→これはあるあるですね笑
中間管理職の人がいけないわけではないのですが。
ダメ会社というのは、機能組織ごとに被害者意識を蓄積させるのですね。
→「営業の売り方が悪いんだ」とか「開発のデキが悪いんだ」とかですね。
お互いに被害者ヅラですが、双方に悪い部分があるんですよね。
経営改革において、
「組織の再構築」と「戦略の見直し」はワンセットで検討することが不可欠である。
現実には、組織をいじり回すことを先行させてしまう経営者が圧倒的に多い。
→なるほど。組織だけ変えても根本的には変わらないと。
「社員のマインド・行動を束にするには、
①明確な『戦略』が示されること、
②社員が迷いなく走れるようにシンプルなビジネスプロセスが組まれていること、
この二つがカギだ」
→いくらアツイ言葉を言われても、どの道に進めば良いか分かっている社員は少ないんですよね。
僕も含め、みんなバカなので教えないといけない。
計画を組む者と、それを実行する者は同じでなければならない。
他人にやらせることを前提に立てた計画は無責任になりがちである。
あとで失敗の原因を計画のせいにすることもしばしば起きる。
→これは禿同!
未だに企画チームみたいに分かれていて、
実際に行動するのは別のチームというケースが多い気がします。
感想
いやー、久々にめくる指が止まらない本に出会いました。
内容がかなりドラスティックに描かれているので、
「半沢直樹」みたいにドラマ化したら面白いんじゃないかなと思います。
内容の90%は、三枝さんが実際にコンサルした1社のことみたいなので、
実際はほぼノンフィクションです。
書籍内では社名を控えていますが、
「小松製作所(コマツ)」の100%子会社である「コマツ産機」がメインモデルです。
この事実はエピローグで作者がほぼバラしています。
これを知って驚いたのですが、
僕の本名「小松」なんですよ!笑
それだけなんですが、、
何かこの本読んだのも運命なのかなーって思ってしまいました。
サクッと読めるのでぜひ。
V字回復の経営 2年で会社を変えられますか 企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)
- 作者: 三枝匡
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
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